春だ、春だと浮かれていたら、急に寒くなった。

俳句の世界では、余寒、春寒、冴返るなどの季語で表現する。

何か一句と思ったが、浮かばないので諦めた。


こんな寒い日は火が恋しい。

自然の家での今日の活動は「野焼き」だった。

と言っても、極めて小規模である。

葦原の一角に、刈り取った葦を積んであった。

これを焼く機会を窺っていたが、今日は風もあまり無く燃え広がる危険もないので燃やすことになった。

積んであった枯れ葦を一面にばらまいて火を付けた。

いい塩梅に火は広がって行く。



火が飛ばないように用心しながら、枯れ葦を広げて全体が焼けるようにする。

トカゲがびっくりして、ヨロヨロと飛び出す一幕もあった。

冬眠していたのだろう。

他にも虫たちはだいぶ焼けたに違いない。

害虫だけならいいが、益虫も焼けただろう。

これはしょうがない。


野焼きは基本的には禁じられている。

しかし、この程度の野焼きは管理下の元では許されるだろう。

見沼自然の家には葦原が4ブロックあるが、毎年1ブロックずつ葦を刈って焼いている。

正直なところ、ママゴトみたいな野焼きである。

少し温まった。